南米コロンビアの音楽・バジェナート|お薦め&代表的楽曲紹介

バジェナートとは

南米コロンビア東北部、カリブ海沿岸地域発祥の音楽ジャンル。コロンビアで最も聞かれている大衆音楽です。 打楽器とアコーディオンの音色が印象的で歌詞の内容としては恋愛~時事ニュースなど。 元々は農民が楽器を担いで街から街へと移動しながら地域の出来事などを歌い伝えるという文化から始まっており、これらの習慣はユネスコの無形文化遺産としても登録されています。

バジェナートといえば、このアレッホ帽子がお馴染み

バジェナートの歴史

コロンビアのカリブ海沿岸の町、セサール県の州都であるバジェドゥパルには山脈に囲まれた壮大な渓谷があり、この谷(Valle)で生まれた音楽という事でバジェナート(Vallenato)という名前が付けられました。

19世紀この地域の農民はスペイン旅芸人部族や西アフリカのグリオ族の伝統を受け継ぎ、牛と一緒に街から街へと移動しながらその時々の出来事やメッセージを歌い伝える、という生活を営んでいました。そこにアフリカ由来の打楽器やヨーロッパからのアコーディオンといった音楽的要素が加わる事で生まれたのがこのバジェナート。当初は教養のない最も下層の人々の音楽という扱いでしたが、上流階級のソーシャルクラブで演奏される機会が増え、また歌や演奏を競い合うVallenato Legend Festivalという有名フェスティバルも開催されるようになり(1968年にはじまり現在も続いています)徐々に国民的音楽として広がっていきました。

2000年以降にはCarlos Vives、Peter Manjarrés、Silvestre Dangondといった新世代のスター歌手が登場。彼らはロックやレゲトンと融合することでポピュラー音楽化し、バジェナート歌手として世界的な成功をおさめています。

バジェナートのお薦め音源、代表的楽曲

El Pollo Vallenato – Luis Enrique Martínez
Fidelina – Alejandro Duran
Carlos Vives – sombrero de alejo