チリの料理について
南米大陸の太平洋側に位置する細長い国です。
水産資源が豊富でマグロ、サーモン、ウニなどは日本へも輸出されていますし、かつては日本の協力で魚市場を建設したこともありました。またチリのワインやハチミツもお馴染みですし、食に関しては何かと日本と関係の深い国と言えます。
チリは魚介料理が豊富
その細長い地形から多くの町が太平洋側に面しており、チリには魚介類を使った料理が多いです。市場に行くといろんな魚や貝類が並んでいてパイラ・マリーナ、カルディージョ・デ・コングリオなどの魚介スープはチリの定番料理。また南米の他の国と同じように鶏肉や牛肉、豆料理、ホットドッグ、サンドウィッチなどもよく食べます。
こちらのページではチリの代表的に料理をご紹介し、レシピも少しずつ増やしていきたいと思います。これから充実させていく予定ですので気長にお付き合い下さい。
カスエラ
カスエラはポトフのような煮込み料理。北から南までチリ全土で食べられるとてもポピュラーな料理です。鶏肉を使ったカスエラ・デ・アヴェ、牛肉を使ったカスエラ・デ・レスなどいろんなバリエーションがありますが、その他の具材はジャガイモ、玉ねぎ、人参、カボチャ、それと少量のお米とだいたい決まっています。味のアクセントとしてとクミン、オレガノなどのハーブを入れ、またお好みでセロリやパクチーを入れて煮込んでも良いです。
パステル・デ・チョクロ
パステル・デ・チョクロはトウモロコシのケーキという意味で、トウモロコシの甘みを味わう料理。牛挽肉と玉ねぎを炒めてそれを器に移し、その上に火の通った鶏肉、茹で卵、オリーブなどを重ね、最後にトウモロコシとバジルのペースで全体を覆ってオーブンで焼き上げます。チョクロとはスペイン語で獲れたての新鮮なトウモロコシの事。(普通のトウモロコシはマイスと呼びます)夏の収穫したてのトウモロコシを使うのが理想とされていますが、冷凍ものや缶詰、マサ粉などで代用されることも多いです。
パイラ・マリーナ
パイラ・マリーナは、貝のダシがよく出た濃厚魚介スープ。チリのレストランや市場に行けばかならずメニューに載っている超定番料理です。玉ねぎやニンニク、各種野菜を炒めた後に貝類、白身魚などを入れ、白ワインも加えて煮込みます。特に貝類はたっぷり入れます。アクセントとしてオレガノ、パクチーなどを入れ、最後にお好みでレモン汁を少々。通常はボウル状の焼き物の器に入れ、パンを添えて提供されます。
コンプレート
コンプレートはチリで最もポピュラーなファーストフード、ホットドッグ。レストランや屋台、どこでも食べられます。細長いパンにソーセージを挟み、トマトを載せ、その後はチリ独自のトッピング。ピクルス・サルサの載せたものはアメリカーナ、アボガドをトッピングしたものはイタリアーノと呼ばれ、この2つが有名です。アボガドのイタリアーノにはたっぷりのマヨネーズをかけるのですが、それぞれのお店に独自のマヨネーズ・レシピがありこれがなかなか美味しい。自家製マヨネーズが味の決め手となっています。
エンパナーダ
エンパナーダはラテンアメリカ全土で食べられるパイ料理。国や地域によって具材だけでなく形や大きさもいろんなバリエーションがあり、種類も数限りなくあります。そしてチリで有名なのがエンパナーダ・デ・ピノとエンパナーダ・デ・ケソ。エンパナーダ・デ・ピノは牛挽肉やオリーブ、茹で卵などを包んだパイで、エンパナーダ・デ・ケソはシンプルにチーズのみが入ったパイ。その他コチャジュージョという海藻を包んだものもあります。
ポロトス・グラナードス
コロニアル時代以前から食べられていたチリの伝統的な豆の煮込み。材料であるインゲン豆やトウモロコシ、カボチャが収穫される夏によく食べられる料理です。玉ねぎやニンニクを炒め、そこにポロトス・グラナーダスというインゲン豆、トウモロコシの粒、カボチャなどを入れ、クミン、バジル、オレガノなどのハーブを加えて煮込みます。トウモロコシをミキサーでペースト状にしてから入れる「 ポロトス・グラナードス・コン・マサモーラス 」と呼ばれるバリエーションもあります。
カルディージョ・デ・コングリオ
カルディージョ・デ・コングリオはコングリオというアナゴを太くしたような魚を煮込んだスープ。冬の時期によく食べられるチリを代表する料理の1つです。
深めの鍋で玉ねぎやニンニク、パプリカ、ニンジンなどの野菜を炒めて、クミン、オレガノ、パプリカパウダーなどのハーブを加え、好みでトマトピューレも。そこにジャガイモ、魚のダシスープ(魚の頭など煮込んで作ります)、白ワイン、生クリーム、そしてコングリオの輪切りを入れ煮込んでいきます。器に盛り付け、お好みでレモン、パクチーなどを添えて完成。アナゴか白身魚で代用できます。